【連載】チコちゃんに叱られる! 「コンパスと言いながらパソコンと書けるか?」「噴水の起源」
昨日に続いて、7月19日(金)に初回放送【岡山は7月19日は別番組のため、NHKプラスで視聴した】された表記の番組についての感想・考察。本日は、
- なぜ写真を撮るときに日本人はピースをする?
- なぜ誕生日を祝う?
- 【こんなんのコーナー】「コンパス」って言いながら「パソコン」と書けない現象
- 噴水ってそもそもなに?
という4つの話題のうち、残りの3.と4.について考察する。
まず3.の『こんなんのコーナー(体にまつわる面白い現象を試していくコーナー)では、
- 「コンパス」と言いながら紙の上に「パソコン」と書く。
- 「カステラ」と言いながら「マラカス」と書く。
- 「くろまめ」と言いながら「しろくま」と書く。
が実演されたがスタジオゲストはどれもうまく書けなかった。
坂井建雄さん(順天堂大学)によれば、うまく書けない原因は脳の混乱にある。
- 「声に出す」という指令は運動性言語中枢。字を書くという指令は体性運動野で行われる。どちらも前頭連合野から指令が出ている。
- そのため似たような言葉を声に出しながら書くと脳が混乱し、「コンパス」+「パソコン」で「パンパス」と書かれたりする。
続く4.の噴水の起源については、放送では「水道のゴミ詰まりチェッカー」が正解であると説明された。松井三郎さん(京都大学)&ナレーションによる説明は以下の通り【要約・改変あり】。
- 噴水の始まりは紀元前4世紀の古代ローマ。
- 当時、領土を拡大した結果人口が増え、井戸が不足していた。さらにローマの周りには山がなく地下水源も少なかった。
- そこで政治家のアッピウス・クラウディウス・カエクスが水道を作った。その水道は水源から街までなだらかな勾配で運ぶという仕組み。勾配をつけ過ぎると水路が削れてしまい、また緩やか過ぎると水がよどんで疫病の原因になるため、1kmにつき平均5mの勾配となっている。これは日本の建物の排水勾配の基準にもなっている。
- ローマまでの水は水道橋などを通って貯水槽に貯められそこから水道管が張り巡らされ貴族の家や公衆浴場などへ運ばれた。その最終地点が噴水だった。
- ローマでは水をきれいに使い続けるため点検・整備を行っており水道管の詰まりをチェックしていた。
- 噴水の勢いだけで詰まっているかどうかが分かるので清掃や交換が効率よくできた。
- また、流れてくる水の水圧を噴水として発散し、水道管から水があふれるのを防ぐことができた。
- 噴水がだんだん派手になったのは政治が関係している。度重なる内乱を経て帝政ローマとなった。市民からの支持率をアップするため憩いの場となっている噴水で政治力・財力の誇示していた。
なお、松井さんが驚いたド派手噴水として、レマン湖の大噴水が紹介された。ド派手ポイントは約140mの高さ。噴出する水は時速200km、毎秒500リットル、年間の電気代は約1億円(2016年時点)であるという。
レマン湖の大噴水は私も見たことがあったが、消防車のホースから水を出しているような感じで芸術性は感じられなかった。美しい噴水と言えばラスベガスの噴水ショーが一番だろうか。
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