じぶん更新日記・隠居の日々
1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



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 9月6日の夕空は昨日と異なり比較的よく晴れ、細い月と金星の大接近の翌日の様子を眺めることができた。


2024年9月7日(土)





【連載】チコちゃんに叱られる! 「ドラムを1人で叩く理由」「茶托」

 9月6日(金)に初回放送された表記の番組についての感想・考察。この日は、
  1. ドラムを1人で叩くのはなぜ?
  2. 【罰ゲーム】湯飲み茶碗の下に敷く受け皿のことを何と言うか?
  3. 右利き 左利きがあるのはなぜ?
  4. 【休憩中の話題】小林聡美はエスカレーターを使用する際に立ち止まっているが、後ろから歩いて上ってくる人の邪魔になる。そういうが歩く人の圧に屈しないためにどうしたらいいか。
  5. お祭りでお面が売られているのがなぜ?
  6. 【ひだまりの縁側で…】どうすればさんすうがすきになれますか?
というようにメイン3題と小さな話題を含めて6つの話題が取り上げられた。本日はこのうちの1.と2.について考察する。

 まず1.のドラムの演奏については「小太鼓奏者と大太鼓奏者がケンカしたから」が正解であると説明された。奥田英人さん(日本ジャズ協会21会長)&ナレーションによる解説は以下の通り【要約・改変あり】。
  1. シンバル、小太鼓、大太鼓などがひとまとめになったドラムセットが誕生したのは1800年の終わり頃。D.Dャンドラーという小太鼓奏者によって考案された。それまでは、それぞれの打楽器ごとに別々の奏者がいた。
  2. あるとき、チャンドラーと大太鼓を担当していた人物がケンカし、大太鼓奏者が練習に来なくなった。大太鼓は迫力のある重低音を出せるだけでなく、リズムの要でもあるため楽隊には欠かせない。そこでチャンドラーは、そこから小太鼓と大太鼓を同時に演奏するためにフットペダルを開発した。
  3. 一人の奏者で両方の楽器が演奏できるため人件費削減になると広まった。
  4. 1900年代に入るとドラムが進化。当時アメリカではジャズが流行っていた。ジャズドラマーのベイビー・ドッズは演奏の際に使っていなかった左足でロー・ソック・シンバルを演奏するようになった。ロー・ソック・シンバルは当初は木製であったがその後金属製に。さらに、手でも演奏できるハイハット・シンバルが開発された。
  5. ハイハットが誕生して間もなく、ドラムはある楽器を加えることで革命的な進化を遂げた。それがタムタム。異なる音階の音が出せることで、タムタムはメロディー演奏を可能にした。
  6. 1950年代に入るとドラムはついに最終形態に進化。
  7. 全米ドラマーコンテストで優勝経験を持つルイ・ベルソンさんは、バスドラム(大太鼓)が2つになるツーバスキットを考案した。これによりアップテンポな演奏が可能になった。もっとも大太鼓2個では運搬に手間がかかるため、その後、太鼓が1つでも高速に叩けるツインペダルが開発された。こうしてロックという新たなジャンルが世界中に広まった。
なお、上記2.に出てきたチャンドラーのケンカ相手、あるいはケンカの理由は不明とのことであった。

 ここからは私の感想・考察になるが、打楽器が楽器ごとに対応した複数奏者ではなく1人の奏者に集約されていった一番の理由は、そのほうがリズムを取りやすいからということにあるのではないだろうか。チャンドラーがケンカをしたからと言って別の奏者と契約すれば済むはずだし、人件費がそんなに切迫しているわけでもなかろう。打楽器の奏者を増やせば増やすほど、リズムを合わせるための練習が必要になるし、奏者が演奏に熱中して独自の世界に没頭してしまうと他者とズレが生じる恐れもあるはずだ。それよりも、一人の演奏で独自のリズムを展開しそれに他の楽器や声を合わせていったほうが統率のとれた演奏になるはずだ。もっとも私はこの方面は全くの素人であり、確かなことは言えない。
 なおウィキペディアでは、ドラムセットの歴史は以下のように解説されていた。
欧米の軍楽隊にて、体に付けたバスドラム(大太鼓)の上にシンバルをセットする発想が生まれた。そして1894年、小太鼓奏者“ディー・ディー”エドワード・チャンドラーによって、足でバスドラムを打つペダルが考案された。
しかし、それまではもっぱらバスドラムとスネアドラムによって演奏されるような、マーチング・バンドの延長でしかなかった。そのドラムセットが劇的に変化する切っ掛けになった最大の発明がハイハットであると言えよう。これは元々、ジャズドラマーのベイビー・ドッズが演奏中に左足を規則的に動かしていたのを見た観客が「せっかくならその動きを利用できないか」と考えた結果生まれた、左足で二枚のシンバルを叩き合わせるペダル付の楽器「ソック・シンバル(別名:ロー・ボーイ)」という楽器を改良したものである。





 次の湯飲み茶碗の下に敷くお皿は、『茶托』であると説明された。似たものに、ソーサーがあるが、ソーサーのほうは、もともとはカップの中身をソーサーに移してから飲むという習慣があったために、この頃のソーサーはその口径の割に深さがあるという構造を持っているのが特徴であり、ソーサーに液体を溜めやすいようになっていたという。いっぽう茶托は、茶碗の熱伝導率が高く熱いお茶を入れた茶碗を直接持つことができないために使われていたということで起源が異なる。
 なお茶托は中国にもあるが、中国のホテル客室に置かれていた茶碗はたいがいは取っ手付きであり、お茶の葉を丸ごと茶碗に入れてお湯を注いで飲むようになっいたと記憶している(なので茶碗が熱すぎて持てないということはない)。

 次回に続く。