じぶん更新日記

1997年5月6日開設
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 西チベット旅行中ツァンダのホテルで提供されていたひまわりの種。この場所に限らず、各所でひまわりの種を見かけた。殻は床に落とすのが一般的。

2025年04月19日(土)




【連載】チコちゃんに叱られる! メジャーリーガーがひまわりの種を食べる理由/日本人が食べない理由

 4月18日(金)に初回放送された表記の番組についての感想・考察。
 もっともこの日は、18日20時19分に、長野県北部を震源とする深さ13キロ、マグニチュード5.1、最大震度5弱の地震があり、放送は2番目の話題の途中で打ち切られ、地震のニュースに切り替えられた。放送されなかった部分は土曜日朝に再放送されるものと思われる。
 ということで本日は、1番目の、

●メジャーリーガーがひまわりの種を食べるのはなぜ?

について考察する。

 この疑問について放送では「究極の暇つぶしアイテムだから」が正解であると説明された。スポーツと文化の関係について研究している川島浩平さん(早稲田大学)&ナレーションによる解説は以下の通り【要約・改変あり】。
  1. メジャーリーグに限らず日本の野球でも選手がガムを噛んでいるシーンをよく見かける。これは集中力を増すため。
  2. 咬む動きで口の周りの筋肉や神経が刺激され、脳の働きが活性化し集中力がアップすると言われている。ひまわりの種を食べることでもこの効果が期待される。
  3. しかし野球選手はひまわりの種を使ってもう1あるものとたたかっている。
  4. メジャーリーグのベンチでは、テーピングを使ってヒゲ脱毛をしたりペットボトルや紙コップを積み上げたりしている野球選手が見られる。
  5. 実は野球選手は常に「待ち時間とたたかっている」。サッカーやバスケットボールの試合では、出場選手の殆どは常にプレーに参加している。いっぽう野球の攻撃側では、打席に立つ選手は1人ずつで待ち時間が長くなる。
  6. 長い待ち時間には野球の成り立ちが関係している。
    • 野球の起源には諸説あるが、一般的にはイギリスの遊び『ラウンダーズ』がアメリカで『タウンボール』に変化し、野球に発展していったと言われている。
    • タウンボールのルールでは「投手は打者にとって最も打ちやすい球を投げる」とされていた。
    • これにより【打者は次々と出塁できるので】打者の順番はすぐに回ってくるため、待ち時間が少なかった。
    • しかし野球として発展した結果、現在の投手は打者にとって打ちにくい球を投げるようになった。これにより駆け引きなどを含めて打者に使う時間が長くなり、ベンチで順番を待っている他の選手たちの待ち時間も長くなった。
  7. そこで究極の暇つぶしアイテムとしてひまわりの種が登場した。ひまわりの種はアメリカではコンビニでも買えるポピュラーな食品であり、味の種類も豊富。
  8. メジャーリーグでも活躍した五十嵐亮太さんから、メジャーリーグのベンチで選手たちがどのようにひまわりの種を食べているのかが紹介された。
    • 種は縦方向に噛む。
    • 口の中で殻を割って中身だけを食べる。
    • メジャーリーガーの中には10個以上の種を一気に口に入れる猛者もいる。大量の種を口の中に入れて殻だけを吐き出している。
  9. 食べるのが面倒なひまわりの種は暇つぶしに最適。
 ちなみに、ひまわりの種の殻はベンチの下に捨てるのが一般的。清掃員にチップを払っているので、清掃員の雇用という点でバランスが取れていると説明された。なお、大谷選手は、他の選手たちの習慣には合わせず、殻を紙コップの中に捨てているという。
 放送では日本とアメリカの文化の違いについても指摘されていた。
  1. 日本のプロ野球ではひまわりの種などを食べる光景は見かけない。日本の選手たちはベンチで声かけをしており、食べている暇が無い。メジャーリーガーの選手たちは、手を叩く程度であまり声は出さない。
  2. メジャーではガムを咬んでいる選手もいる。そのガムの包装紙で紙飛行機を作って飛ばしている選手もいた。
  3. メジャーでは自分の出番が近づいてくるまでは好きな時間を過ごして準備する。自分に集中することがパフォーマンス・結果につながる。
 なお、近年のメジャーリーグでは投球までの時間制限が課されたり、ベンチでタブレットを使って戦術を立てたりしているため暇をつぶす機会が減っていると補足説明された。


 ここからは私の感想・考察を述べるが、まず、野球のベンチでひまわりの種を食べることは、日本では不真面目な行為と見なされるように思う。自分の集中を高めるのであれば瞑想をするといった別の行為が推奨されるだろう。じっさい大相撲の力士などは、土俵下で出番を待つときにひまわりの種を食べたりしていない。また野球は相撲と違って団体競技でもあり、味方が攻撃している際にも自分の打席が回ってきた時にどういう役割が求められているのか、相手側の投手がどんな投球をしているのか、といった点に注意を向ける必要がある。声を出して他の選手を元気づけるのも同様であり、なぜひまわりの種を食べたりコップを重ねたり紙飛行機を作ったりする行為が容認されているのかはイマイチ分からない。

 次に食用としてのひまわりの種について考察するが、私自身はひまわりの種を食べる習慣が無い。というか日本人でひまわりの種を好物にしている人はごく僅かではないかと思われる。念のためCopilotに尋ねたところ、以下のような回答をいただいた。
面白い視点ですね!ヒマワリの種が日本であまり食べられない理由はいくつか考えられます。
  1. **食文化の違い**
    日本ではナッツ類や種子類を食べる習慣が比較的少なく、スナックとしての選択肢に入っていません。アメリカではスポーツ観戦時の軽食として、また中国ではお茶を飲みながらのスナックとして親しまれています。
  2. **市場の影響**
    日本ではヒマワリの種が一般的な食品として流通しておらず、スーパーなどで見かけることがほとんどありません。これに対し、アメリカや中国では塩味やフレーバー付きのヒマワリの種が広く販売されています。
  3. **食べ方の違い**
    ヒマワリの種は殻を割って中身を食べる必要があり、慣れていないと食べにくいと感じるかもしれません。アメリカの野球選手が試合中に食べる姿がよく見られますが、これはリラックス効果や集中力向上のためとも言われています。
  4. **イメージの影響**
    日本ではヒマワリの種はハムスターの餌としてのイメージが強く、人間の食べ物として認識されていないことも理由の一つかもしれません。
栄養価は高く、ビタミンEや食物繊維が豊富なので、もし日本でも広まれば健康的なスナックとして人気が出る可能性もありますね!どう思いますか?
 ひまわりの種についてはこのほか、食べた時の殻をどう捨てるのかという問題もある。放送でも紹介されていたように、野球のベンチでは殻や紙コップは平気で地面に捨てられる。中国でも、大都市の高級ホテルはともかく、辺境地域の食堂などではヒマワリの種の殻やスイカの種などは床に吐き出すのが一般的であるようだ。いっぽう日本では、どんな山奥であっても、殻や種を床に捨てるのはマナーが悪いと見なされる。訪日外国人たちがどういう行動をしているかは不明だが、公園のベンチなどでナッツ類を食べている時などは殻などを地面に捨てている場合があるかもしれない。

 次回に続く。