じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



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 私が保有する腕時計。それぞれ何らかのエピソードがあり、このWeb日記で取り上げている。とりあえず過去日記の検索でヒットした情報のみを記す【追記していく予定】
  • A:2011年9月に引退させ、その後しばらく行方不明になっていたが、その後文具箱から出てきた。これがスゴいと思ったのは、10年保障のバッテリーがまだ動いていたこと、15年以上無調整にもかかわらずほぼ正確に動いていること【後述】。Bが使えなくなったあと日常の外出時に復活使用しており、こちらに巨大輪朝顔との比較写真がある。
  • B:2011年9月に購入。人生最後の腕時計になるかと思ったが、最近は太陽光に当てても短時間でバッテリー切れとなり使い物にならなくなった。
  • C:チベット旅行の際に家族からプレゼントされたもので、おおまかな標高気温を知ることができる。旅行時のみ使用。
  • D:2023年9月に拾得。交番にとどけた後、所有権を獲得したが現時点では使っていない。

 ところで、これら4個の腕時計のうち、BとCは電波時計であり正確に同じ時刻(6時52分15秒)を示している。私がスゴいと思ったのは、電波時計ではないAが6時51分51秒を示していた点で、10数年以上一度も時刻合わせをしていないにも関わらず、24秒しか遅れていないという点だ。いっぽう、拾得後所有権獲得のDは6時55分05秒となっていて2分50秒ほど進んでいる。交通機関を利用する時には事前の時刻合わせが必要。

2025年09月6日(土)




【連載】チコちゃんに叱られる! 私が保有する腕時計/「女の人が腕時計を内向きにつける」は本当か?

 9月5日(金)に初回放送された表記の番組についての感想・考察。この日の話題は以下の通り。
  1. 女の人が腕時計を内向きにつけるのはなぜ?
  2. ドライクリーニングってなに?
  3. 野球の「ショート」は何がショート?
本日はこのうちの1.について考察する。

 さてそもそもの前提として、スマホに「いま何時?」と喋れば現在時刻を教えてくれる時代、男女を問わずどのくらいの人が腕時計をつけているのだろうか【私が外出時に腕時計をつける理由は後述】。また、腕時計をつけている女性の中で内向きにつけている人が何%くらいいるのだろうか? 女性がどういうふうに腕時計をつけているのかは全く関心が無かった私ではあるが、本日、半田山植物園や近隣のスーパーを訪れた時には可能な限り観察をしてみたいと思う。

 ということで、放送では特に根拠は示されず、「女性は腕時計を内向きにつける」が前提となっていた。正解は「脇が見えるから」。時計の歴史を研究している並木浩一さん(桐蔭横浜大学)&ナレーションによる解説は以下の通り【要約・改変あり】。
  1. 番組スタッフに脇の下のあたりだけに日の丸のような赤い円をつけた白いTシャツを着てもらって実験したところ、腕時計を内側につけた状態で時計を見る場合は腕を反時計回りに回転させるだけで文字盤が見えるが、外側につけていた場合は、腕を時計回りに回転させる際に腕が上がって脇が見えてしまうことが確認できた。
  2. 女性が脇を見せるのははしたないことだと昔から言われていた。
  3. しかし、海外の女性はみな外向きにつけており、腕時計を内向きにつけるのは日本特有であると解説された。
  4. 腕時計が生まれたのは1800年代で、当時は女性のものとして作られた。1810年にナポレオンの妹カロリーヌ・ミュラのために作られたものが最初だとされている。時間を見るというより、貴族のための宝飾品。高級品で庶民には広まらなかった。
  5. 19世紀後半になると男性が戦争のときにつけていくものとして普及した。兵器・通信技術の進化によって時刻を決めた作戦がとれるようになり、それまで主流だった懐中時計に比べて両手があいていて便利な腕時計が広まっていった。当時の兵士たちの写真を見ると、最初から外向きにつけていたことが分かる。
  6. 1914年に起こった第一次世界大戦当時の写真を見ると日本の軍人が腕時計を外向きにつけていたことが分かる。さらに私生活で使い続けたことで一般市民に広まった。
  7. 当時の日本では腕時計は男性が身につけるもので女性がつけることはなかった。その後大正時代に女性の社会進出が進むと腕時計をつける女性が登場した。多くの女性は着物を着ており、腕時計を外向きにつけると脇が見える可能性があるため内向きにつけるようになった。
  8. 女性は男性よりも幅の広い帯を高い位置に締めるため、腕を動かしやすくするために身八つ口という大きな切れ込みがある。腕時計を外向きにつけると文字盤を見るために腕を上げることで脇が見える可能性がある。脇を締めたままで時計を見られるように内向きにつけた。
  9. 1920年代の女性の多くは脇を見せないために腕時計を内向きにつけており、洋服が主流になったが、着物を着ている時の所作やマナーは強く根付いていたため内向きにつける習慣が残った。
 放送ではさらに「腕時計の数だけ人生の思い出がある」と題して、並木さんはじめ街角インタビューを通じて「私の腕時計STORY」がいくつか紹介された。




 ここからは私の感想・考察を述べる。
 まず冒頭で述べたように、この放送では「日本では女性は腕時計を内向きにつける習慣がある」ということの根拠が示されていなかったので何らかの統計的データがあるかどうかChatGPTに尋ねてみた。回答は以下の通り【要約・改変あり】。
「日本では女性は腕時計を内向き(文字盤を手のひら側)につける習慣がある」という話題は、時々テレビ番組や雑誌などで紹介されますが、実際に **統計的データ(例えばアンケート調査や行動観察調査)で裏付けられた研究結果** は、少なくとも公開されている範囲では存在しません。

確認できるのは以下のような状況です:
  • 企業や時計メーカー(セイコー、シチズン、カシオなど)の公式情報に「女性は内向きにつける傾向がある」といった統計的調査は見当たりません。
  • 民間のWeb記事や掲示板では「女性はアクセサリー感覚で外向きに、実務的な人は内向きに」などの **印象論・体験談** が多く、数値的な根拠は示されていません。
  • 海外でも「軍人や看護師は内向きにつけることが多い」といった言及はありますが、これも実用上の理由に基づく経験談であって統計調査ではありません。
つまり、テレビ番組で紹介されていた内容は「慣習・傾向としてそう言われることがある」というレベルであり、**信頼できる統計データは公表されていない**のが実情です。
ということで、やはり半田山植物園や近隣スーパーで観察してみる必要がありそうだ。
 このほか、着物が主流であった時代の礼儀や習慣が現在まで残り続けていると主張するためには、更なる根拠が必要であろう。本当に「内向きにつける」が多数派であるとしたら、現代社会の中でそのほうが有用であるような何らかの理由があるはずだ。

 上掲の写真のところでも言及したが、最近はソーラー充電機能つきの腕時計が普及しているが、古くなると充電不足になることがある。少しでも太陽光に時計を当てるためには外向きにつけておいたほうが良いようには思う。それでもさらに古くなると、外出時に太陽にあてたくらいでは充電が足りなくなる場合もある。

 ちなみに私はウォーキングに出かける時は、腕時計を必ず着用している。腕時計が無くてもスマホ、デジカメなどで現在時刻を確認できるのだが、あえて着用しているのは、

●海外旅行先でホテルなどに腕時計を置き忘れないため

という点につきる。旅行先では、集合時刻や朝食時刻、飛行機の搭乗時刻などの確認のため腕時計は必須であるが、ホテルを退室する時には置き忘れる可能性が高い。しかし普段から外出時には必ず腕時計をつけるというように習慣づけておけば、客室のドアを出る時に腕時計をつけていないと違和感がありすぐに置き忘れたと気づく。このこともあり、これまでのところ腕時計を置き忘れたことは一度も無い。

 次回に続く。