じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



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 2010年版・岡山大学構内でお花見(44)年中無休のアニソドンティア・マルバストロイデス(Anisodontea malvastoroides)。真冬でも真夏でも、殆ど年中無休で咲いているスゴイ花。



5月9日(日)



【小さな話題】

「地上で一番美しい場所」は決定不能

 土曜日の夕食後、TBS系の「世界ふしぎ発見」を視た。前回(5/1放送)の時、妻の実家で 「世界の屋根には何がある? アンデス天空大紀行

を取り上げており(5/4の日記参照)、その時の予告編で、ぜひとも視たいと思って、岡山に戻ってからさっそく予約録画を入れておいた。その理由の1つは、昨年の夏に訪れた懐かしい場所が含まれているということであったが、もう1つ、団体ツアーでは決して訪れることのできない「ウェイブ」が取り上げられていたためであった。番組サイトにもあるように、
ウェイブへ入れる許可をもらえるのは、1日わずか20人だけなんです。20人のうち、10人はインターネットで申し込みをして当選した人たちで、その予約は半年先まで埋まっているそうです。残りの10人は、現地で行われる抽選に参加し、当たった人には翌日許可書がもらえるというシステムになっています。
というから、私なんぞが現地に行かれる可能性は皆無に等しい。せめて映像だけでも、と思った次第である。

 実際に紹介された風景は、アンテロープ・キャニオンによく似た岩肌であったが、アンテロープ・キャニオンのような洞窟状の壁ではなくて、もっと開けた場所であり、むしろ、ダブル・オー・アーチ周辺や、デリケート・アーチのあたりに似た雰囲気であった。

 ところで、この「ウェイブ」は番組では「地上で一番美しい場所」として宣伝されていた。絶景ポイントの1つであることは疑いの余地はないとしても、「地上で一番美しい」という形容詞は、決定不能ではないかと思っている。
  1. そもそも風景の「美しさ」は一次元でランキングできるような性質ではなく、しかも、判断には個体差がある。
  2. 地上には無数に近い風景があり、その全てを見た上で判断できるような人は居ない。
などの理由が挙げられるからである。2007年7月10日の日記でも、
昨年のNHK番組で、あなたが見たい絶景の世界遺産などという投票企画があったようだが、これも私にとっては大いに疑問であった。実際にその場を訪れていないのに、どうして絶景かどうかを判断できるのだろうか。番組で過去に伝えられた映像情報だけでは、番組制作者の主観がどうしても入ってしまう。ま、「見たい絶景」は、必ずしも「オススメの絶景」にはならないし、「行ってみたい温泉」、「行ってみたいラーメン屋」などの投票もすべて、偏った個人体験の総和としてランクされてしまうわけだから、あれこれ言ってみても始まらないわけだが。
と書いたことがあった。