じぶん更新日記・隠居の日々
1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



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 10月30日の夕焼け。10月の夕空は雲が多く、期待していた紫金山・アトラス彗星も5回しか眺めることができなかった(4回は双眼鏡使用、1回は肉眼)。この日は雲が切れて金星も明るく輝いていたが、彗星のほうはかなり光度を下げているようで、双眼鏡でも見つけることができなかった。ネット上ではこの日に撮影された写真が公開されており、露光を調整すればまだまだ撮影できるようだ。


2024年10月31日(木)




【小さな話題】2024年10月の「じぶん更新」を点検する:「QOD」、「血液型による病気リスク」、「オノマトペ」、「NHKが占い推奨?」、「総選挙後の日本」

 ここ3回ほどサボっていた『○○年○月の「じぶん更新」を点検する』という企画。10月が誕生月であることを機会に再開する。
  • 高齢者のQOL(Quality of Life)とQOD(Quality of Dying)(1)これまで述べたことと、新たな視点
    この連載は3回まで執筆したものの、他の話題を優先したためその後中断してしまった。最近思っているのは以下のようなもの。
    • ある程度健康が保たれている時は、可能な限り、楽しめることをする。いずれできなくなったとしても、それは必然。何も普遍的・不滅のものを求める必要はない。心身の衰えに応じて最善のQOLを実現していけばそれでよい。
    • とはいえ、突然の病や事故に遭ってもあたふたしないよう、身辺整理としての終活を日々実践していく必要はある。どうしても先延ばししがちだが、とりあえずは断捨離につとめたい。
    • 本当の終末期を迎えても、緩和ケアが効を奏すれば苦痛はあまり感じないかもしれない。しかしその状態では、鎮痛剤などにより脳の一部しか機能しておらず、健康な時とは別の「じぶん」に変身しているかもしれない。そうなった時のQODはもはや「なるようにしかならない」だろう。
    • 私はこれまで一貫して無宗教であったが、QODに役立つかもしれない宗教観については、バリアを設けず、YouTube動画などを通じて謙虚に学んでいくつもり。


  • 血液型と出身県で病気リスクや体質が分かるか?
     『カズレーザーと学ぶ。』のメモと感想。罹りやすい病気や血の固まりやすさがABO血液型の違いによって異なることは、別の雑学系番組などを通じてある程度知っていたが、今回は単に統計的な有意差ばかりでなくその差をもたらしている免疫系の違いなどが詳しく解説されていた。とはいえ、特定の血液型者に対するワクチン接種や治療を優先しなければならないほど顕著な差は見当たらず、それよりも個々人の遺伝子型を解析しそれに見合った個別医療を行うことのほうが有効であるように思われた。血液型性格判断も同様だが、「○○型は××になりやすい」というステレオタイプ化が一人歩きすることは採用、昇任、選考、結婚などで水面下の差別・偏見をもたらす恐れがあり要警戒。


  • オノマトペについての雑学
    『チコちゃんに叱られる!』をきっかけに、日本語のオノマトペについて一定の雑学的知識を得ることができた。


  • 公共放送NHKが書き順占いを推奨?/インチキな性格テストを見破る方法

     チコちゃんの番組は、日常生活における雑学的知識を得る手段として大いに役立たせていただいているが、時たま『進化心理学モドキ』【←「大昔に生存上役立っていた行動が遺伝子に記憶されて現在に引き継がれている」といったこじつけ】や、『脳科学モドキ』などのトンデモ話があり、常に批判的に接する必要がある。今回はなんと、占い師が考案した『書き順占い』が性格テストとして紹介されていた。さっそくNHK宛てに、以下のような意見を提出させていただいた。まだ返事はいただいていない。

    10月25日初回放送の『チコちゃんに叱られる』の『ひだまりの縁側で…』で「星の書き順でわかる」が紹介されました。 しかしながらこのテストは科学的な根拠に基づくものではありません。 また画面の右下の「出典」という表示をもとに調べたところ、堀向勇希さんという方は手相、人相、姓名判断などの養成講座を主宰している占い師のようです。 公共放送を自認するNHKがそれを無批判に受け入れ、しかも「性格占い」としてではなく、科学的な根拠があるかのように印象づける「性格テスト」という呼称で紹介したことは大いに問題があるように思います。 世間では相変わらず「性格占い」と科学的な根拠に基づく「性格テスト」が混同され、遊び半分に使われていたりしますが、本当の性格テストとはどういうもので何のために作られるのかということを正確に伝えることがNHKの使命ではないかと思います。



 最近は隠居人生活が定着し、特定の世界【例えば、健康問題、将棋、数学、雑学】以外にはすっかり無頓着になっている。大リーグのワールドシリーズ中継は昼食時間と重なるので短時間だけ観ているが、日本のプロ野球には無関心。日本シリーズにはジャイアンツが出場していると思っていたら、DeNAだったのでビックリした【←私にとっては『横浜大洋ホエールズ』のほうが馴染み深い】。

 総選挙の結果はもちろん知っているが、私自身、この国をどう変えていけばよいのか全く分からない。理想を言えば、世界中の国々の間で民間レベルの平和的な交流が活発になり、民主的で自由が保証された世界が実現することが望ましいのだが、専制主義国家が一定の力を増す中では。どうもそういう方向には進まないように思われる。民主主義が定着した国ではポピュリズムが台頭、しかしバラマキによって経済が混乱するとナショナリズムが勢力を強めるという流れが歴史的必然かもしれない。石破政権はまだまだ安泰かもしれないが、アメリカでトランプ氏が大統領になれば一気に自国第一主義が広まり、日本国内でもそれを受けた日本型ナショナリズムが台頭する可能性がある。もっともそうなれば中国や韓国との対立が深まり日本経済は打撃を受けることになる。そういう意味では、ナショナリズムへの対抗勢力は、左翼と呼ばれていた旧勢力ではなく、グローバリゼーションが有益になると考える経済界になるかもしれない【←経済界は、軍事産業を除けば、基本的には貿易が自由に行える平和社会を志向するが、貧富の差や環境問題などには関連産業以外は無頓着かもしれない。】。どっちにしても、私が生きているあいだに世界大戦が起こることはまずないとは思うが、偶発的な事件をきっかけに日本を巻き込んだ局地的な戦争が起こらないという保証はない。孫の世代になっても、どうにかこうにか自由で平和で安定した社会が続くことを願うばかりだ。