じぶん更新日記

1997年5月6日開設
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 【インドネシアその21】モスクいろいろ

 専用バスで高速道路を移動中、いろいろな色や形のモスクが見えていた。7月16日の日記に記したようにインドネシアの農村地帯には多数の鉄塔(携帯電話の基地局)が立てられていたが、モスクの数はそれを上回っているように見えた。
 興味深いのは1つ1つのモスクのデザインが多種多様であったこと。以前訪れたモロッコにもたくさんのモスクがあったが、色や建築様式が統一されていたように記憶している。

2025年07月17日(木)



【連載】あしたが変わるトリセツショー「認知症」(2)

 昨日に続いて、2025年6月19日に初回放送されたNHK『あしたが変わるトリセツショー』:

「認知症」自分らしく生きていくための備えSP

のメモと感想。

 昨日の最後のところに述べたように、認知症の症状には中核症状と周辺症状がある。
  • 中核症状は脳の機能低下によって起きる。
    • もの忘れ
    • 仕事や家事の段取りが難しくなる
    • 時間・場所がわからなくなる
    • 空間把握が難しくなる
  • 怒りっぽくなるというのは中核症状ではない。他人からミスを指摘されたり「早くしろ」と言われたりすることで怒りたくなってしまう。
  • (清水さんの個人的見解だが)周辺症状の多くは「愛」から始まる。
    • 『徘徊』は、「帰ってくる家族のために料理を作りたいから買物に行っておこう」という愛から始まる。
    • 『物盗られ妄想』は、「子どもたちのためにお金を残しておきたい」という理由で通帳などを隠し、その隠し場所を忘れてしまうことから始まる。
  • 認知症になっても自尊心はあるので、あまりに子ども扱いすることはよくない。年長者であることをしっかり踏まえて接していくことが大切。
 昨日も述べたように、認知症の人たちにも「できること・やりたいことがあり、自分らしく生きられる」という認知症観がある。去年施行された認知症基本法は、この認知症観をベースに本人の気持ちを大切にした施策となっている。
 ここで念のため『認知症基本法』について調べてみた。ウィキペディアによれば概要は以下の通り。
  1. 正式名称は、共生社会の実現を推進するための認知症基本法(令和5年6月16日法律第65号)。認知症に関する施策の基本となる事項に関する法律である。
  2. 当初の与党案には認知症予防の目的が含まれていたが、当事者団体との議論のなかで外された。
  3. 本法の「共生社会の実現を推進するための」といった立法目的が法律の題名にそのまま記述されるのは極めて異例であるが、当事者団体の強い意向により付加されたものとされる。
  4. (基本理念)
    第三条 
    認知症施策は、認知症の人が尊厳を保持しつつ希望を持って暮らすことができるよう、次に掲げる事項を基本理念として行われなければならない。
    一 全ての認知症の人が、基本的人権を享有する個人として、自らの意思によって日常生活及び社会生活を営むことができるようにすること。
    二 国民が、共生社会の実現を推進するために必要な認知症に関する正しい知識及び認知症の人に関する正しい理解を深めることができるようにすること。
    三 認知症の人にとって日常生活又は社会生活を営む上で障壁となるものを除去することにより、全ての認知症の人が、社会の対等な構成員として、地域において安全にかつ安心して自立した日常生活を営むことができるようにするとともに、自己に直接関係する事項に関して意見を表明する機会及び社会のあらゆる分野における活動に参画する機会の確保を通じてその個性と能力を十分に発揮することができるようにすること。


 放送の終わりのあたりでは、自分や家族が認知症になったとき、『生き生きと暮らしていくためのマル秘シート(わたしのトリセツシート)』が公開された。これをもとに、本人の回答と家族が語る実状との不一致を洗い出し解決策をさぐったり、本人のできることを活かした行動を見つけることができる。

 最後のあたりでは、「脳の健康を保つ生活についての最新報告!」と題して、

犬と暮らしている高齢者は犬と暮らしていない高齢者に比べて要介護認知症の発症リスクが40%低い。
【出典:Taniguchi et al.(2023).Protective effects of dog ownership against the onset of disabling dementia in older community-dwelling Japanese: A longitudinal study. Preventive Medicine Reports,Oct 7:36:102465. 無料で閲覧可】

という研究と、高齢者が犬を飼いやすくするための取組が紹介された。ペットの飼育は、運動習慣(犬の散歩)や他の飼い主との交流など健康増進効果がある。もっともその一方で飼い主の健康寿命の問題がある。入院などするとペットの世話ができなくなることから飼育を諦める人も少なくないが、放送では、引き取り手の少ない高齢の保護犬を犬を飼いたい高齢者につなぐ取り組み【シニアドッグサポーター】も紹介された。

 残念ながら、私の住んでいるところを含めて、マンションの殆どはペット飼育禁止となっている。ま、私の場合はほぼ毎日、近隣の植物園にウォーキングに出かけているので、犬の散歩をしなくても運動習慣は確保されているが。