じぶん更新日記1997年5月6日開設Copyright(C)長谷川芳典 |
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ベランダから眺める「岡山富士」の朝焼け。正式には「芥子山(けしごやま)」と呼ばれ、富士山に似ていることから私が勝手に命名したものである。写真下は、縦横比を2:1に加工したものであり、こうするとより富士山に近い形に見える。じっさい、こちらのリストでおらが富士の1つとして「備前富士」と呼ばれていることを知った。岡山市近辺では他に、常山が「備前富士」もしくは「児島富士」と呼ばれているという。 なお、芥子山の写真は以下にも掲載している。
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【思ったこと】 _b1031(月)日本園芸療法学会2011年長野大会(4)災害復興における植物・園芸の役割(1) 大会1日目は、フィトセラピーに関する基調講演と、著名な桜守の方による特別講演に続いて、 「災害復興における植物・園芸の役割について」 と題するシンポジウムが行われた。 パネリストは日本園芸療法学会副理事長(人間・植物関係学会理事長)のA氏、東日本大震災被災地域で災害対策本部長をつとめられているS氏、被災地域で臨時災害FM放送局を続けておられるシンガーソングライターのT氏、阪神淡路大震災で被災された後、現在は造園関係のお仕事をされているM氏。という多彩は顔ぶれであった。 最初に登壇されたA氏は、御自身、阪神淡路大震災で被災された経験をお持ちであるが、今回の東日本大震災の現地視察をふまえて、2つの震災では「震災風景が違う」ということを指摘された。阪神淡路大震災の場合は、倒壊したり火災で焼失した家はあったが、基本的には、過去の原形をとどめた風景が残っていた。これに対して、今回の震災は巨大津波や大規模火災によって、町そのものが根こそぎ失われてしまったという点で大きな違いがある。A氏はこのことをふまえて、「待つ」ことや「祈ること」の意味を説かれ、今、被災地に必要なケアは、 待つ・祈る・信じることの可視化すなわち植物のある生きられる風景(ミリュー)の中で被災者によりそうことであると主張された。 A氏は、現地で園芸療法を行うことには慎重であり、じっさい、A氏のお勤め先の大学の園芸療法を専門とする学科では、園芸療法という視点からの組織的な復興支援活動は一切行っていないというお話であった。要するに、園芸療法は、状況・文脈から独立した技法として効果を持つものではなく、風景と一体化させながら、時間をかけて活用していくべきであるというようなお話であると理解した。 これに対しては、フロアからも異論が出されたが、次回に取り上げることとしたい。 |