じぶん更新日記1997年5月6日開設Copyright(C)長谷川芳典 |
台風11号が岡山を直撃しそうな気配となっている。気象庁の7月14日3時50分現在の情報によれば、台風11号の中心は日本の南、北緯22度10分(22.2度)、東経136度35分(136.6度)にあり、15km/hで北北西に向かっている。中心気圧は950hPaであるが、今後935hPaまで下がるという予想がある。 気象庁予想進路(上段)のほうは、7月13日朝の時点では7月17日03時頃に岡山のすぐ近くに達する予想となっていたが、その後、やや西よりの予想となり、同日同時刻には松山の近くに達する予想に修正されている。また、米軍合同台風警報センター(JTWC) の予想では、いったん西より(下関近辺)を通過する予想も出ていたが、7月14日には再び、足摺岬から松山を通る予想に戻っている。 いずれにせよ、岡山は台風の危険半円に入る可能性がかなり高い。大雨ばかりでなく強風に対する警戒も必要になってきた。 |
【思ったこと】 150713(月)『嫌われる勇気』(13) 善と悪 昨日の続き。 本書第一夜(第一章)の46頁のあたりに、善と悪に関する興味深い記述があった。 ...いかなる犯罪者であれ、純粋に悪事としての悪事を働こうと思って犯行に手を染める者などいません。すべての犯罪者には、犯行に手を染めるだけの内的な「しかるべき理由」があります。たとえば、金銭絡みの怨恨によって殺人を犯したとする。これだって、当人にとっては「しかるべき理由」があってのことであり、言葉を変えるなら「善」の遂行なのです。もちろん道徳的な意味での善ではなく、「自分のためになる」という意味での善、ですが。そしてさらに、 ギリシア語の「善」(agathon)という言葉には、道徳的な意味合いはありません。ただ「ためになる」という意味です。一方、「悪」(kakon)という言葉には、「ためにならない」という意味があります。この世界には、不正や犯罪などさまざまな悪行がはびこっています。しかし、純粋な意味での「悪=ためにならないこと」を欲するものなど、ひとりもいないのです。と続いている【原文では下線部は太文字】。 こうした考え方については、私も、次の2点において賛成である。 まず、純粋な悪事は無いという点。このWeb日記でも何度も取り上げたことがある。
悪事をはたらくにも「しかるべき理由」があり、「当人にとっては「しかるべき理由」があってのことであり、言葉を変えるなら「善」の遂行なのです。」という考えに賛同する2番目の理由は、強化理論との整合性である。行動分析学的にみれば、「しかるべき理由で行動している」は、「その行動が強化されている」と置き換えることができる。要するに、すべての悪事は、それらが何らかの形で強化されているから行われるのである。泥棒がモノを盗むのは好子出現の随伴性による強化であり、殺人は、嫌子消失、もしくは嫌子出現阻止、(保険金目当ての場合は)好子出現の随伴性などで強化されることがある。 余談だが、いま、世界では、ギリシャ問題、TPP交渉、イラン核問題、ウクライナ問題などでいろいろな協議が行われているが、もし絶対的な「善」が存在するのであれば、解決は遙かに容易であろう。なかなか解決しないのは、結局、これらが、ゲーム理論そのものであるからに他ならない、と思わざるを得ない。 不定期ながら次回に続く。 |