じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



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 農学部東西方向のイチョウ並木【写真左・中】と、岡大七不思議の1つ「落ちないイチョウ」の近況【写真右】。「落ちないイチョウ」はまだ緑色の葉を残しているが、まもなく昨年12月5日のように変化する見込み。

2015年11月29日(日)


【思ったこと】
151129(日)理論心理学会公開シンポ(11)心理学の将来の方法論を考える(2)坂入氏の話題提供(2)

 11月26日の続き。

 坂入氏の話題提供で特に参考になったのは、
個体差が大きく、複雑なシステムである「人間」を対象とした科学(心理学)では、「個人差」と「多要因」を無視できない!
という点であった【スライドからのメモ】。この違いは研究の目的や理論ばかりでなく、方法や、結果の注目点にも違いをもたらす。結果に関しては、平均値の有意差を重視した従来型の基礎科学とは異なる、効果量が重視される。すでにいくつかの心理学会の投稿規定でも、効果量を明記することが求められているという。

 以上の部分については理解できたが、このことが、
  • 基礎科学:分析・一般理論・西洋的・一神教
  • 応用科学:包括・個別的現実・東洋的・仏教
というように特徴づけられるかどうかについてはやや疑問が残った。次の話題提供にもつながるが、例えば、現象が複雑であるということは必ずしも多数の要因が関与しているということと同一ではない。非線形力学も考えなければならない。むしろ、世界仮説の枠組みで捉え直したほうが分かりやすいのではないかという気がした。

次回に続く。