じぶん更新日記1997年5月6日開設Copyright(C)長谷川芳典 |
半田山植物園前を通過する「みまさかノスタルジー号」。過去記録は以下の通り。
この企画列車も6月26日まで、あと1ヶ月の運行となった。平日でも使用されている車両に「みまさかノスタルジー」のプレートを掲げただけの快速列車と言えないこともあるが、文字通り郷愁を誘う雰囲気がある。 |
【思ったこと】 160528(土)トールネケ『関係フレーム理論(RFT)をまなぶ』(32)派生的関係反応(3)「間」と「関係」 5月26日の続き。 原書60頁以降(翻訳書84頁以降)では派生的刺激関係を実証する実験の骨子が紹介されている。このあたりの研究についてのロジックや留意点については、こちらの論文の2.で論じているのでここでは割愛させていただく。重要なことは、見本合わせ課題などの学習を通じて、一度も訓練されたことのない別のことが学習されてしまうことである。このことは、「元の訓練から派生した」という意味で「派生的関係学習」というように呼ばれる。但し、行動分析学では、「○○を学習した」ではなく「○○という2つのあいだに派生的刺激関係が確立した」というように、個体の内部ではなく、個体の外の世界の刺激とその機能や関係という形で表現されることが多い。 ここで少々脱線するが、「刺激間」とか「関係」という言葉が出てきたところで、念のため、「間(あいだ)」とか「関係」とは何であるのか確認しておこう。 まず「間(あいだ)」であるが、国語辞典を調べると、
次に「関係」についても国語辞典を調べると、
元の話題に戻るが、「刺激と刺激の間の関係」と言った場合、刺激自体が物理学的・化学的に影響を与え合っているわけではない。またその刺激の物理的エネルギーや化学物質を調べたところで、「関係」という成分が抽出されるわけではない。派生的刺激関係とか派生的関係反応というのはあくまで、当事者の行動における変化であり、もし物理学的・化学的に何らかの変化が生じるとしたらそれはあくまで当事者の頭の中の変化ということになる。 このあたり、関係学習を、脳内変化ではなく、あくまで行動と環境変化という枠組みの中で捉えていこうという姿勢が貫かれている点にご留意いただきたい。 次回に続く。 |