じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



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 ホームセンターで1000円(税別)のサイフを売っていた。今使っているサイフがそろそろすり切れてきたので買い換えることにした。何種類ものタイプを比較し、選んだのは写真左の焦げ茶色のタイプ。外観がよく似ているとは思ったが、家に帰ってからカード、お札、小銭を入れ替えた時に、中身も全く同じ造りになっていたことに初めて気づいた。
 以前、高級サイフをプレゼントされたこともあったが、小さすぎて、結局使わないままになったことがある。私の場合、昼食は職員証・図書館入館証兼用のプリペイドカードを利用しているので、通常、サイフを持ち歩く必要は全く無い。そのいっぽう、近隣のスーパー、コンビニ、ホームセンター、地域生協などで買い物する時には、それぞれの店ごとに特定のポイントカード等を使用しているため、10枚以上のカードを常時サイフに入れておく必要がある。旅行先ではさらに、ICOCA、ホテルのポイントカード、ラウンジ利用のためのゴールドカードなども必要になるので、写真のサイフがちょうどよいサイズとなっている。ブランド品などには全く興味がないし。

2017年5月14日(日)



【思ったこと】
170514(日)ボーム『行動主義を理解する』(5)実用主義(2)

 昨日に続いて、

ボーム(著)森山哲美(訳)(2016).『行動主義を理解する―行動・文化・進化―』 二瓶社.

の話題。

 本書(第二版の翻訳)の32頁では、実用主義に関連してトマス・クーンの『科学革命の構造』が言及されていた。この本の翻訳は、ちょうど私が大学入学の頃に刊行されたこともあって、私自身もかなり興味があった。もっとも、ウィキペディアのリンク先にもあるように、
クーンのパラダイム概念は、科学史・科学哲学だけではなく、社会科学や人文科学、果てはビジネス本にまで登場するなど、広く知られるようになったが、多くの場合、クーン自身が意図した限定的な内実からは外れている。こうした「流行」の要因には、時代(1960年代)的なものもあるが、クーン自身の記述の曖昧さも指摘されている。曖昧さについての指摘を受けたこと、概念の安易な拡大利用を嫌ったことから、クーンはのちに、パラダイム概念に加え、より定義を明確化した専門母型(disciplinary matrix)という概念を発表し、『科学革命の構造』にも改版に際して加筆している。
と説明されている。

 もっとも、クーンの原書『The Structure of Scientific Revolutions』が刊行されたのは1962年、いっぽうスキナーの『科学と人間行動』は1953年に刊行されていることからみて、少なくとも行動分析学の初期段階では、クーンが徹底的行動主義に影響を与えた可能性はなかったように思われる。(巨視的行動主義には影響を与えたかもしれない。)

 いっぽう、32頁以降に言及されているエルンスト・マッハはスキナーの行動主義に大きな影響を及ぼしている。このことは、オドノヒュー&ファーガソン『スキナーの心理学』でも詳細に指摘されている。(2月25日及び2月26日の日記参照。) 本書に引用されている「科学はもともと人々が互いに効果的に経済的にコミュニケートするための必要性から生まれたものである」というマッハの考えは、スキナーの『科学と人間行動』の中でも取り上げられている。

 次回に続く。