じぶん更新日記・隠居の日々
1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



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 NHKオンラインで、世界の新型コロナ感染者数を毎日チェックしているが、10月15日頃から、感染者数ワースト5の第5位がコロンビアからアルゼンチンに入れ替わったようである。ロイターのニュースによれば、アルゼンチンでは10月12日に、感染者数が累計で90万人を突破。過去1週間には約10万人の感染が確認され、10月11日時点の陽性率は72.5%と世界最高の水準となった。ここ数カ月は感染がブエノスアイレスと近郊に集中していたが、地方の人口の多い地域で強い拡大の傾向が出ているという。
 アルゼンチンと言えば、私自身は雲の列車サリーナス・グランデスを訪れたことがあったが、絶景・奇景の宝庫、プーナはまだ訪れたことがなく、コロナが終息したら行ってみたいとは思っていたが、これでは当分無理。私の人生ではほぼ不可能となった。
 最近、欧州での感染再拡大が注目されており、新規感染者数はアジアを越えていると言われているが、中南米地域の感染者、死者は相変わらず深刻な事態が続いているようだ。


2020年10月15日(木)



【連載】「刺激、操作、機能、条件、要因、文脈」をどう区別するか?(25)セッティング事象とは何か?(11)機能的文脈主義からの概念分析(1)

 10月14日に続いて、

武藤崇 (1999).「セッテイング事象」の概念分析一機能的文脈主義の観点から一. 心身障害学研究, 23, 1313-146.

についての感想。なおこの論文はつくばリポジトリから無料で閲覧できる。

 武藤論文では、実証的研究の紹介に続いて、機能的文脈主義の観点からセッティング事象の概念分析を行っている【139頁〜】。なお、「機能的文脈主義」については、まもなく、

武藤(in press). 機能的文脈主義の来し方行く末:文脈主義によるアプローチ.

という展望論文が、行動分析学研究【発行から1年を経過した号はJ-STAGEで無料公開】の特集号に掲載される予定であるという。ちなみに、機能的文脈主義という概念を日本で初めて紹介したのは、いままさに取り上げている武藤(1999)と、

武藤・松岡・佐藤・岡田・張・高橋・馬場・田上(1999). 地域社会に根ざした「教育方法」から「援助・援護方法」への拡大 : 行動的コミュニティ心理学からの示唆. 特殊教育学研究, 37(3), 81-95.

であったようだ。もっとも私自身は、1999年当時、機能的文脈主義という言葉は耳にしたことがなかった。2001年5月12日に開催された、

「京都心理学セミナー:ことばと体験をつなぐもの〜心理療法からエコマネーまで〜」

では、武藤先生の話題提供の中で当然、機能的文脈主義という言葉が使われていたはずなのだが、私の個人的な実施報告の中にはその記述はない。但し、「文脈」という言葉は、報告文中で12回も使われていた。

 不定期ながら次回に続く。