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5月21日に続いて「光る新幹線」の写真。備前富士(芥子山)を背景に、上りと下りの新幹線が朝日に照らされながらすれ違う。新幹線の通過時刻は決まっているが、日の出の時刻や方位は日々変化しており、この先、反射光の強さがどう変化するのか観察中。 |
【連載】チコちゃんに叱られる! 「原稿用紙の魚尾」「酔っ払うと声が大きくなる理由」 昨日に続いて、5月24日(金)に初回放送された表記の番組についての感想・考察。本日は以下の3つの話題のうち、残りの3.と4.について考察する。
まず3.の、「原稿用紙の折り目にある「【 】」を縦にしたような模様の名称」だが、これは「あみだくじ」の話題の「罰ゲーム」として出題されたもので、正解は『魚尾』であった。放送ではこれ以上の説明が無かったのでBingで由来を尋ねたところ、以下のような回答をいただいた。 原稿用紙の中央にある太字のカッコ【のことを**魚尾(ぎょび)**といいます。この名前は、その形が魚の尾に似ていることから付けられました12. では、なぜ原稿用紙にもこの魚尾がついているのでしょうか?上記の出典のうちこちらに詳しい解説があった。それによれば、昔は「黒魚尾」「白魚尾」「花魚尾」などの種類があり、作品や作家によって使い分けていたという。 リンク先でも触れられていたが、私が子どもの頃は、魚尾はタイトルを書くための空欄だと誤解されることもあった。私自身は確か、魚尾の空欄に名前を書いたこともあった。 ちなみに私が原稿用紙を使って文章を書いたのは1978年1月提出の修士論文が最後であり、博士論文からはワープロで印字した論文を提出していた。当時のワープロは、操作法もイマイチであったが、文章の手直しが容易であるなど、利便性のほうが高かった。その後パソコンソフトの『松』や『一太郎』が登場したため、自分自身が原稿用紙を使うことは全く無くなった。 最後の「酔っ払うと声が大きくなるのはなぜ?」については、放送では「自分の声が聞こえていないから」が正解であると説明された。 當瀬規嗣さん(札幌医科大学、北海道文教大学)&ナレーションによる解説は以下の通り。【要約・改変あり】。
まず、酔っ払うと聴覚野が鈍くなることについては、実際にアルコールを摂取し聴覚検査をすることで確認できるだろう。但し外部の音に対する聴覚反応と、自分自身が発した声に対する聴覚反応では程度が異なるかもしれない。少々酔っ払った程度で自分の声が聞こえなくなるということにはならないかもしれない。 次に相乗効果の説であるが、これは居酒屋で、お酒を飲んでいる人と全く飲まない人の声の大きさを比較することで検証できる。お酒を全く飲んでいなくても声が大きくなるとすれば、これは周りが騒々しいことによる相乗効果であって、アルコールの影響とは言いがたい。聴覚野何チャラとか理性のコントロールといった説明は意味をなさないことになる。 それと、「理性のコントロール」というのもかなり曖昧な説明である。これは、人間というのは本質的に性悪で、何でもかんでも許される状況に置かれれば、泥棒でも殺人でも強姦でもなんでもするようになる、しかし普段は「理性」によってそれらが抑制されているのでまっとうな生き方ができている、ということを前提にしているように思われるが本当だろうか。ま、人間が本質的に性善であっても、お酒を飲むと、周囲の人たちに配慮する行動が起こりにくくなるということはあり得るとは思う。 ということで今回の説明は、「酒を飲むと羽目を外すようになる」という経験的事実を、「聴覚野」とか「前頭葉」といった脳科学の用語に置き換えて語っただけで、何か新しい情報を伝えたり意外性をもたらす内容には至っていないように思われた。 |