じぶん更新日記・隠居の日々
1997年5月6日開設
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 旧ツイッターの荒木さんのポストで、沖縄付近にロープ状の雲が出現していることを知った。さっそく、デジタル台風にリンクされている高精細画像(8192×8192)を閲覧したところ、位置は移動していたものの、はっきりと捉えることができた。なおこの雲はリアルタイムレーダーにも映っていた。

 この雲は『ロープクラウド』と呼ばれており、寒冷前線に対応して発生するという。
 ネットで検索したところ、この現象はYahoo!ニュースでもリンクされており【発信元はRCC】、それによれば、
このヒモのような細長い雲列は「ロープクラウド」と呼ばれるものです。ロープクラウドは一般的に幅10〜30キロ程度、長さは1000km程度の細くて長い積雲の雲列で、中には2000〜3000kmに及ぶモノもあるといいます。
寒冷前線の暖気側で空気が冷やされることで発生します。前線の活動が弱まるにつれ積雲が規則的に並んでいる特徴があります。 今回のロープクラウドは、前線が東へ移動するとともに細長い雲域も東へ動き、レーダーのエコーでは次第に不明瞭となってきています。
という特徴があるという。

 さらにCopilotに
  1. ロープクラウドは地上からはどのように見えますか?
  2. ロープクラウドは、いつ、誰によって発見されましたか?

と尋ねてみたが、的外れの回答しかいただけなかった。通常の検索では、 などがヒットしたが、地上からの見え方や発見者が誰かということは分からなかった。
 ロープクラウドは気象衛星やレーダーアメダスが運用されたあとになって存在が確認されたはずで、それほど昔ではないと思われる。


2024年11月3日(日)





【連載】チコちゃんに叱られる! 「ひきわり納豆」

 昨日に続いて、11月1日(金)に初回放送された表記の番組についての感想・考察。本日は、
  1. ハチをハチ公と呼ぶのはなぜ?
  2. ひきわり納豆がひき割られているのはなぜ?
  3. マヨネーズってなに?
という3つの話題のうち、2.について考察する。
 さて、『ひきわり納豆』の由来だが、放送では「東北地方の人たちが年末年始に納豆を食べたかったから」が正解であると説明された。

 国内外の発酵食文化について研究している地理学者の横山智さん(名古屋大学)&ナレーションによる解説は以下の通り【要約・改変あり】。
  1. 納豆は、
    • 大豆を長時間水につける。
    • 煮る。0
    • 納豆菌をつけて発酵させる。
    という工程で作られる。
  2. 納豆の特徴であるネバネバを生み出す納豆菌は枯草菌とも言われていて、1970年頃までは稲藁に包む方法で発酵させていた。
  3. 納豆には、大豆の形がそのまま残っている『丸大豆納豆』と、大豆をひき割った『ひきわり納豆』がある。
  4. 残っている資料によれば、納豆は室町時代中期には食べられていた。室町時代に書かれた食べ物を擬人化した書物『精進魚類物語』(『群書類従』収録)には、『納豆太郎糸重』という名前が登場している。この時代の納豆が丸大豆なのかひきわりなのかは分かっていない。
  5. ひきわり納豆の起源は秋田県など東北地方とされている。東北地方では納豆を作り年末年始に食べる習慣があった。年末年始に食べたのは、年越し行事であり、納豆を作る稲わらに神様が宿ると考えられていたから。
  6. しかし、当時の東北地方の人たちは東北で納豆作りをする上で大豆が大きいという悩みを抱えていた。
    • 納豆に使われる大豆は、大粒(直径7.9ミリ以上)、中粒(7.3〜7.9未満)、小粒(5.5〜7.3未満)、極小粒(4.9〜5.5未満)の4種類がある。
    • 納豆どころの茨城県では極小粒が使われていたのに対して、東北地方の大豆は大粒であった。
    • 大豆が大きいと煮る時間が長くなり長時間火加減を保たなくてはならない。煮る時間は、小粒の大豆は約2時間、大粒では約4時間かかった。当時は薪をくべる手間がかかったほか、煮る作業で失敗すると発酵せず作り直しになる。そうなると年中行事に間に合わなくなるほか、薪もムダになってしまう。
  7. そこで誕生したのがひきわり納豆。ひきわり納豆になったことで失敗が減り効率よく納豆が作れるようになったという。
  8. ひきわり納豆は大豆を熬ってから細かくひき割り、薄皮を取り除いてから煮る。これにより、煮る時間はかなり短縮できた。これにより失敗は減り、薪の節約にもなった。
  9. ひきわり納豆は東北で好まれており、『納豆に関する調査』(全国納豆協同組合連合会)によれば、ひきわり納豆が好きな割合は、
    • 東北 20.5%
    • 九州 12.4%
    • 北海道 11.4%
    • 関東 11.3%
    • 【中略】
    • 北陸 3.2%
    となっていた。
  10. 番組で調査したところ、都内のスーパーで売られているひきわり納豆の種類は5種類、いっぽう秋田県横手市のスーパーでは15種類が売られていた。
 放送ではさらに、ひきわり納豆を使った料理として『蒸し鶏の中華風ひきわり納豆ソースがけ』や『砂糖じょうゆ入りひきわり納豆ごはん』が紹介された。

 ここからは私の感想・考察になるが、私の場合、納豆は子どもの頃から普通に食べていたが、すべて丸大豆納豆であった。子どもの頃は納豆売りも来ていたと記憶している。
 ひきわり納豆をよく食べるようになったのは、回転寿司で納豆巻が提供されるようになってからであり、その頃からは食品スーパーでも購入するようになった。納豆単体として購入する場合は、丸大豆かひき割りかについては私はこだわらず、賞味期限間近の値引き価格になっていれば買うという程度。妻は、国産大豆にこだわっているが、ひき割りはあまり好まないようだ。
 納豆は健康にいいと言われているが、YouTube解説動画などでは、スーパーの商品では、紫外線照射、変異導入、遺伝子組換えなどの危険性が指摘されており、どこまで安全なのか分からないところもある。ま、私のような高齢者としては、今さら健康によいものだけを選んで食べたからといって、余命がそれほど伸びるとは思えないが。【添加物まみれの食品ばかり食べた場合に比べて、安全食品だけを食べた場合のほうが何年寿命を延ばせるのかは大した問題ではない。但し、添加物まみれの食品を食べた場合に罹りやすい病気のほうがそうでない場合よりも苦痛の大きい最期になるというなら避けたいとは思う】。

 次回に続く。