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 【小さな話題】12月8日夕刻〜12月9日早朝の天文現象(京山皆既日食現象、土星食、正体不明?の飛行物体
 
 12月8日の夕刻から12月9日早朝の岡山はよく晴れて、いくつかの天文現象を観察することができた(もしくは観察失敗)。
 
京山皆既日食現象、観測失敗
毎年この時期、私の住んでいるところから、旧・京山タワーと夕日がピッタリ重なる「京山皆既日食現象」が見られる。数日前から毎日、16時42分頃にカメラを構えていたのだが、あいにく京山の上に雲が居座り眺めることができなかった。
 12月8日の夕刻はよく晴れていて絶好の条件になっていたが、日没の方位が昨年よりも左側(南側)にずれており、皆既日食(もしくは金環食)のような光景を眺めることはできなかった。
 念のため国立天文台で方位を調べたところ、
 
などとなっていて、昨年と同じ方位になるのは1日前の12月7日であったことが分かった。1日ずれているのは2024年が閏年であったためと考えられる。2023年12月8日:242.7°
2024年12月7日:242.7°
2024年12月8日:242.6°
2024年12月9日:242.5°
 
 
土星食(岡山では接食)
18時30分ごろから19時ごろにかけて、月齢7の上弦の半月が土星を隠す土星食が起こった。アストロアーツによれば、
 
東北地方から近畿・四国地方で見られる。
7月25日に続く、今年2回目の現象だが、広範囲で夜間に起こるものとしては2002年3月20日以来22年半ぶりとなる。
岡山では接食となる。こちらに見え方の動画あり。
 土星食を直接眺めたのは2002年3月20日以来であったが【当日の日記に画像が残っている。デジタルビデオカメラで撮影したものの不鮮明】、加齢で視力が衰えたせいか肉眼では土星を確認することが困難であった。双眼鏡では月の暗縁に接近している様子を眺めることができたが、明縁に近づくと月が明るすぎて、どこに土星があるのか分からなくなった。
 最近起こった惑星食としては2022年11月8日の天王星食があった。今回は土星なのでもっと明るく見えるかと思っていたが天王星食の時と大差無かった。そういえば天王星食は皆既月食の最中という珍しいタイミングで起こったため、月の明るさに妨げられることなく天王星を見つけることができたのだった。なお12月9日には海王星食が起こるが、月が明るすぎることと海王星が暗すぎることで、双眼鏡では到底無理と思われる。
 
 ちなみに国立天文台によれば、この先見られる惑星食は以下の通り。
 
といっても来年2月10日の火星食は日の出の頃、それ以外は白昼の現象なのでいずれも観察困難。ということは、今回の土星食が私にとっては人生最後の惑星食(厳密には接食)ということになりそうだ。見られてよかったよかった。2025年02月10日	火星食	日の出の頃	北海道、日本海側の一部で見える
2025年02月01日	土星食	白昼の現象	関東の一部を除く全国で見える
2029年10月11日	金星食	白昼の現象	北海道のごく一部で見える
2030年06月01日	火星食	白昼の現象	南西諸島の一部を除く全国で見える
 
 
謎の飛行物体と中国宇宙ステーション(CSS)
月曜日は可燃ゴミの収集日にあたるため、05時50分頃にゴミ袋を集積所に運ぼうとしたところ、西の空から北の空に向かって明るい飛行物体が移動していくのが見えた。明るさや移動速度は国際宇宙ステーション(ISS)と同程度であった。
 ゴミ袋を運んだあと05時56分から57分頃、再び西の空から北の空に向かって明るい飛行物体が移動していくのが見えた。05時50分の物体よりは少し明るく、また移動スピードも少し速いように見えた。北極星のすぐ下を通過した後、北東の空のほうに消えていった。
 
 家に戻ってから検索したところ、中国宇宙ステーション(CSS)の加古川市上空通過予報というサイトに
 
<12月09日(早朝)>
という情報があった。加古川と岡山はそれほど離れていないので、見え方などから、05時56分頃に通過した2番目の飛行物体については、中国の宇宙ステーションであると確認できた。明るさ ・・・−1.2等
 見え始め・・・05時56分ごろ、高さ22°、西北西の空
 最高高度・・・05時57分ごろ、高さ34°、北北東の空
 見え終り・・・06時00分ごろ、高さ10°、北東の空
 
 いっぽう05時50分頃に通過した天体のほうは、ISSではないことが確認できたものの、正体は分からなかった。
 
 
 
 
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