じぶん更新日記1997年5月6日開設Copyright(C)長谷川芳典 |
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2011年版・岡山大学構内のキノコ(4) 6月24日の日記に続く第四弾。
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【思ったこと】 _b0629(水)2011年版・高齢者の心と行動(29) 困難な状況をすべて先延ばしし、何もしないでゴロゴロするだけの退屈な生活を避ける方法(9)行動の規則的習慣化、連鎖化(1) 6月28日の日記の続き。 昨日の日記で、 大結果を大枠とする入れ子構造において、入れ子の外側に位置する行動随伴性がどのように実質化されているのか、どのように複合的、双方向的に関連行動を強化できているのか、をしっかりと点検するところにあるのではないかと思っている。と述べた。これは要するに、好子出現の随伴性だけでは「何もしないでゴロゴロするだけの退屈な生活」に陥ってしまうが、入れ子構造を形成する行動随伴性のパーツの中に適宜、阻止の随伴性を組み込み、より長期的にみて大きな好子(大結果)が獲得されるように随伴性を組み上げて行けば、より積極的な行動を実践することができるようになるということである。その際には、単なるスローガンではなくて、阻止の随伴性を直接効果的な基本随伴性に置き換えるための手立てが必要である。「理解」、「知識」、「自覚」などではなく、各所に具体的な強化の仕掛けを作ることのほうが有効である。地球温暖化防止の取組では、地球温暖化の重大性についての認識を深めるということも大切ではあるが、日常生活で実践していくためには、ポイントの付与であれ、累積的成果の表示であれ、とにかく、具体的に行動が強化されるような仕掛けを作らなければならない。 もっとも、複雑な行動を持続させるために、常に、複合的強化や相互強化がゼッタイ不可欠というわけでもない。直接効果的な随伴性がそれほど顕著でない場合でも、行動がしっかりと持続する場合がある。 その1つは、行動を連鎖化することである。この技法は、行動分析学では「チェイニング」と呼ばれており、部品となるような行動を鎖状でつなぐことで、長くて複雑な行動を形成することである。もちろん、チェイニングを完成するステップでは、個々の強化が不可欠であるが、いったん形成された「一連の行動」では、もはや部品的行動それぞれは強化される必要はなくなる。「一連の行動」全体が遂行された後で「大結果」が伴えばその行動は十分に維持できる。 次回に続く。 |