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西モンゴルのシベート・ハイルハン山麓の岩絵。右向きの動物の絵も描かれていた。↓の記事参照。 |
【連載】#チコちゃんに叱られる! 「 #魚の絵 はなぜ #左向き に描いてしまう?」その2 昨日に続いて、3月27日に放送された、NHK チコちゃんに叱られる!の中の「魚の絵はなぜ左向きに描いてしまうのか」について考察する。 昨日も述べたが、この疑問は、 ●魚の絵だけ左向きなのか、それ以外の動物や乗り物(乗用車、バス、電車、飛行機など)も同じように左向きに描く傾向があるのか? というように、より広い角度から検討する必要がある。 私自身は、この問題には大学生の頃からずっと興味を持っており、このWeb日記でもいろいろな話題を取り上げたことがある。過去の連載の一部はこちらや、こちらにもまとめてある。いくつか例を挙げると、
さて、私自身は、左向きか右向きかは3つの要因でほぼ説明できると考えている。重要な点は、どちらが正しいかという排他的な議論ではない。これら2要因がどれだけ強く働いているかは、個々人の経験やその国の文化によって異なる。
余談だが、中古車販売の写真では、車の向きは必ずしも左向きにはならないようである。車に乗るとき、運転者は車の右側(右向きの車を見ながら乗車)、それ以外の乗客は車の左側から乗ることが多いので、中古車の購入決定権が運転者自身にあるのか、運転せずに乗るだけの家族にあるのかによっても、車の左右の向きが与えるイメージ(乗ってみたさ)は違ってくる可能性があると考えられるが、影響はそれほどないのだろう。【1999年1月22日の日記参照】 番組のもとの話題に戻るが、八田先生の2番目の「仮説」、 「だって左が好きなんだもん」説:左にあるものは右脳に入るので、左から右に動くほうが好まれる。スーパーマリオも左から右に動く。魚の絵の場合は、まず左に注目し、左に顔を描く。 というのは、私にはよく分からなかった。左から右に動くほうが好まれるのであれば、右向きに進む魚のほうが好まれるはずである。また、水族館の回遊型水槽でも、魚が右向きに泳ぐように水流をつけたほうが観客に好まれることになるはずだ。 次回に続く。 |