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岡山では11月7日以降3日連続で最低気温が10℃を下回っており、11月9日の朝には5.5℃を記録した。
これに伴い、バルコニーに出しっぱなしにしていた鉢物のうち、特に寒さに弱いものを室内に取り込んだ。 |
【連載】あしたが変わるトリセツショー『がん対策』(5)がん原因の%表示は何の値?/検診の陽性的中率 昨日に続いて、10月17日(木)に初回放送された、 ●がん対策 についてのメモと感想。但し、昨日同様、放送内容から外れて、以下の点について考えを述べることにする。
1.については昨日取り上げたので、本日はまず、2.の「がんの原因」についての考察。がんの原因はしばしば確率で表される。例えば11月7日の日記では放送で紹介された:
私の疑問は、これらの確率が何を意味するのか? どうやって計算されたのか? という点にあった。素朴に考えると、これらは、例えば、 ●がん患者(男性)1000人を調べたところ、能動喫煙が原因だった人が236人、感染が原因だった人が181人、飲酒が原因だった人が83人であった。 という意味にもとれるが、ちょっとおかしい。なぜなら、がん患者それぞれの原因は特定できないからである。また、例えば、喫煙者で飲酒をするというように、複数の原因が重複する人も少なくないはずだ。 ということで閲覧可能な文献として、 ●Tomasetti & Vogelstein(2017).Stem cell divisions, somatic mutations, cancer etiology, and cancer prevention. Science, 355, 1330-1334. にあたってみたが、専門用語が多くて理解困難であった。おそらく、統計学に出てくる『説明率』とか『寄与率』のようなものではないかと推測されるが、知識不足により何とも言えない。いずれにせよ、例えば「能動喫煙23.6%」というのは、がん患者(男性)の23.6%が能動喫煙者であったという意味ではない。数値だけが一人歩きしてしまうと誤解を生む恐れがある。 3.の「検査の感度、特異度、陽性的中率」というのは、押川先生が最近配信された、 ●線虫がん検査陰性の人は逆に危険?医事問題シリーズ の中で登場した概念であり、
リンク先の動画では、感度と特異度の数値が高い方が「精度が高い」と言えること、但し、有病率が高いと精度が上がってしまうことが指摘された。陽性的中率を算出する際に、がんと診断された人たちとか有病率が高い集団【←例えば何らかの自覚症状があったり別の検査で陽性になったために検査を受けに来た人たち】だけのデータを使えば見かけ上は精度が高くなるという。 今回の放送ではがん検診の重要性が強調されていたが、自治体などが実施している検診の感度、特異度、陽性的中率はどうなっているのだろうか? 11月6日の日記に引用したように、国は肺がん、胃がん、大腸がん、乳がん、子宮けいがんの5種類の検診が推奨している。しかし、このうちの最初の3つについては、
次回に続く。 |