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半田山植物園の温室内で見つけた花。葉っぱの特長から流通名カポック(正式名シェフレラ)の花ではないかと思ったが、株元のラベルを見ると「キノボリフカノキ」と書かれており、カポックの近縁種であることが分かった(Schefflera odorata)。なお流通名カポックの和名は「ヤドリフカノキ(Schefflera arboricola)というらしい。 |
【連載】「刺激、操作、機能、条件、要因、文脈」をどう区別するか?(45)杉山尚子先生の講演(10)佐藤方哉先生の研究(4) 1月13日の続き。杉山先生の講演の趣旨からは大幅に脱線するが、今回から、 ●佐藤方哉 (2007).見本合わせは条件性弁別であろうか?―概念分析―. 帝京大学心理学紀要, 11, 1-8. について考えを述べさせていただくことにしたい。なお、この論文については、2016年11月に、
2016年当時に比べると、私の理解内容もいくぶん進んだことは確かだが、こうした概念分析をめぐる議論は、経験的な証拠だけで決着するというものではない。適用範囲の広さ、正確さ、深さ、予測力などの観点から比較検討するほかはなさそうだ。 まず、自分自身で思い出すために、2016年11月17日の日記に引用させていただいた事例についてもう一度考えてみることにしたい。
ここでの三人の児童はいずれもネコおよびイヌをタクトする訓練を受けたとみることができる。Michael の用語を用いるならば(Michael, 1985)、第一と第二の児童はトポグラフィー準拠言語によりネコおよびイヌをタクトすることを教えられ、第三の児童は刺激選択準拠言語によりネコおよびイヌをタクトすることを教えられことになる。タクトは、いうまでもなく条件性弁別オペラントではなく単純弁別オペラントであるから、複数のタクトとみることのできる恣意的見本合わせは、条件性弁別ではなく複数の単純弁別とみなさなければならない。【3〜4頁】上掲の3つの課題で厄介なのは、刺激と反応をそう簡単には分離できないということである。もちろん、もともと、刺激とか反応というのは独立したように見えて、実際は、車の両輪のようなところがある。例えば、パネルの色というのは刺激だが、それを何らかの手がかりとして利用するためには、その刺激を見るという反応が不可欠である。また、右手や左手を挙げるという反応は、右手や左手を動かした時に何らかの感覚をもたらし、その刺激が手がかりになることは確かである。要するに、刺激を受容する時には何らかの反応をしているし、何らかの(オペラント)反応をしている時には筋肉の動きなどが何らかの刺激をもたらす。 不定期ながら次回に続く。 |